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2018年2月 1日 (木)

教会便り2月号

現代の荒野

 司祭 セバスチャン 浪花朋久

毎年2月14日はバレンタインデーですが、今年の教会の暦では大斎始日となりました。「大斎節(四旬節/レント)」とは、復活日(イースター)までの日曜日を除く40日間、心の準備期間として守られます。また大斎節でもう一つ覚えなければならないことは、新約聖書マタイによる福音書第4章に記されているイエスの荒野の誘惑です。「荒野」とは広い砂漠を意味しますが、聖書の荒野はサラサラな砂がある「砂漠」ではなく、地面に水分がないカラカラの状態で雑草すら生えない環境のことです。辺りにあるのは岩ばかりで言わば「何もない世界」です。

何もない世界

 イエスはこの荒野で40日間断食されながら、悪魔から誘惑を受けられました。悪魔は断食しているイエスに対して「神の子なら、これらの石がパンになるように命じたらどうだ。」と誘惑します。イエスは神様の力を持っているのですから、腹が空けば石でもパンに変えられる力はあったはずです。まして「何もない世界」である荒野で飢えを覚えているのですから、自分以外に救いはないはずです。しかし、そうされなかった。なぜでしょうか。その答えが「人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる。」(マタイ3章4節)という言葉です。腹が減って動けず、誰も助けてくれず、自分で自分を救えない。この人間の限界を神の子イエスは経験されたのです。この限界の中でもイエスは自分のために神様の力は使わず「神の口から出る一つ一つの言葉で生きる。」と語られました。つまり、八方ふさがりになった時こそ神様に頼ることを選ばれたのです。

人間の限界

人間は「何もない世界」では自分を救うことは出来ません。これが人間の限界です。しかし、この限界の時にこそイエスの荒野の経験を通して人間の苦しみを知った神様が私たちを必ず助けてくれるのです。

 今の生活の安定。将来の不安。また自分の不安を共感してもらえないことなど。この世は荒野ばかりです。この荒野を一人で乗り切るのは不可能です。そんな時、私たちは孤独になり心が渇ききってしまうのですが、神様は私たちの不安を理解してくださっているのです。自分自身ではなく神様に頼りながら生きる。この生き方によって、私たちの心は神様によって潤い、現代の荒野を乗り切ることが出来るのです。この想いを胸に大斎節を過ごしてゆきましょう。

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