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2019年12月 1日 (日)

教会便り12月号

新しい王の誕生

  司祭 セバスチャン 浪花朋久

 時折、「多様性」という言葉を耳にします。「多様性」とは、色々な種類や考え方があることを意味します。近年、この多様性が社会的に受け入れられる傾向にあります。しかし自分が無関心なものや今まで知らなかったものが、突然生活の中に現われてしまうことで、困惑してしまうこともあるようです。そうなると「今までと違う」「これは相応しくない」と多様性を排除してしまうかもしれません。もちろん、全てを「受け入れる」ことが多様性ではありません。肝心なことは、なぜ新しい考え方が起こり、この世界に必要となっているのかを吟味することだと思います。

新しい救い

 今から2000年前に、マリアは聖霊によって身ごもり、夫ヨセフと共にその運命を受け入れました。そして生まれてきたのがイエス・キリストです。イエスは、この世の新しい王として、貧しい人や苦しむ人を助け、人々に「互いに愛し合う」ことを教えました。それまでの人々は、「愛し合う」ことよりも「決まりを守る」ことを重視していました。つまり当時の人々にとって、「愛し合う」ことは全く新しい考え方だったのです。時の権力者たちは、愛し合うことを教えたイエスを捕えます。捕えられたイエスの姿を見た人々は、勇ましい王となると思っていた人物が抵抗できないくらい非力であることに幻滅し、イエスを十字架に付けました。しかし神の子であるイエスは、十字架にかかることで人々の痛みや苦しみを、罵声を浴びることで罵られる苦しみを、身をもって経験され、人間のありとあらゆる苦しみに共感しようとされたのです。このイエスの共感こそが、神様が人間に与えられた新しい救いです。だから私たちは、この新しい王様の誕生をお祝いするために、クリスマスをお祝いするのです。

愛と共感

 新しいものを受け入れることは、面倒で負担になります。それは、今のままの方が自分にとって生きやすく、他者を支配しやすいからです。イエスは、この世界に愛し合うという新しい救いを与えるため、そして共感という救いを与えるためにこの世に来られました。今年のクリスマス、私たちはどのような新しいものに共感することでイエスを感じることができるでしょうか。

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